経済地理学年報
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特集論文
地域づくりの現場で学ぶフィールドワーク教育の成果と課題
―郡上市和良町を事例に―
林 琢也
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2019 年 65 巻 1 号 p. 45-60

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抄録

    本研究は,大学の教員・学生を広義の「関係人口」と捉え,フィールドワーク教育の成果と課題について考察することを目的とする.研究対象地域は岐阜県郡上市和良町である.筆者は2011年より和良町の地域づくり活動に関わってきた.また,担当する実習科目では,学生とともに和良町の移住者への意識調査や地域づくり団体・構成員のネットワークに関する調査を実施した.こうした経験のなかで,フィールドワークの方法を学んだ学生の成長を地域に還元するため,出前・卒業論文発表会を和良町において実施している.参加者へのアンケートでは総じて企画や内容に対して高い評価を得ている.
    教員が日常的に関わりをもつ地域においてフィールドワークを実践することは,継続的に同じ地域を訪れるなかで,学生も土地鑑や当該地域の人や場所に対して愛着をもつようになる.そして,調査スキルの習得といった教育効果にとどまらず,多様な住民との関わりや交流経験の蓄積により,継続的に当該地域と関わりをもったり,スポークスパースンとなってくれるような人材を育成・輩出することにも貢献し得るといえる.

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© 2019 経済地理学会
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