日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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特集:急性虫垂炎の治療方針の変遷と現状
腫瘤形成性虫垂炎に対するlaparoscopic interval appendectomyの検討
片桐 秀樹宮野 省三町田 理夫北畠 俊顕藤澤 稔児島 邦明浦尾 正彦
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2012 年 32 巻 4 号 p. 781-784

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抄録
【背景】われわれは急性虫垂炎に対して主に緊急腹腔鏡下虫垂切除術(Emergency laparoscopic appendectomy:以下,EA)を施行している。また,腫瘤形成性虫垂炎に対して著者らが別に考案した適応を満たす症例には保存的加療を先行し,軽快後1~3ヵ月後に腹腔鏡下手術(interval laparoscopic appendectomy:以下,IA)を行っている。【対象】2005年7月から2010年9月までに当院で施行した急性虫垂炎手術例236例のうち腹部CTで腫瘤形成性虫垂炎を呈した21例(IA14例,EA7例)を対象とし,手術時間,出血量,術後在院日数,開腹手術への移行率,合併症発生率,保険点数についてIA群およびEA群で比較検討した。【結果】手術時間,出血量,開腹手術への移行率に関してはIA群がEA群と比較して有意に優れていた。【考察】腫瘤形成性虫垂炎では保存的加療を先行することにより,緊急手術と比べ膿瘍の消失・癒着の軽減化がみられ,腹腔鏡下手術が容易になり,拡大手術や術後合併症を軽減できる可能性が示唆された。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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