日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
特集:Abdominal Compartment Syndromeの病態と治療
Abdominal Compartment Syndromeの発症要因と治療法
─Vacuum packing closureの有用性─
山本 博崇渡部 広明水島 靖明松岡 哲也
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2013 年 33 巻 5 号 p. 837-840

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抄録
要旨:背景:腹部コンパートメント症候群(ACS)は早期診断と治療が必要だが,スクリーニングの開始基準や開腹減圧術後の一時的閉腹法に関する統一された見解はない。今回われわれはACSの危険因子とvacuum packing closure (VPC)の有効性について検討した。対象・方法:2004年以降,当施設で治療したACS症例24例を対象に,背景因子を検討した。また,当施設でdamage control surgery(DCS)を行った外傷96症例を対象に,VPCの有効性を検討した。結果:ACS発症例の多くに大量輸液,凝固障害,代謝性アシドーシスがみられ,外傷症例では腹部骨盤外傷と低体温が多くみられた。一時的閉腹法の検討では,VPCは皮膚縫合に比べ術後ACSの頻度が低かった。結論:大量輸液や凝固障害,代謝性アシドーシスはACSのリスクである。開腹減圧術後の一時的閉腹法としてはVPCが優れている。
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© 2013 日本腹部救急医学会
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