2015 年 35 巻 3 号 p. 215-221
当科での内視鏡的経乳頭的胆道ドレナージの成績と経乳頭的ドレナージ困難症例に対する対処法および経皮経肝的経路を併用したランデブー法施行例について報告する。2009年2月より2013年8月までの経乳頭的処置・ドレナージの総数は315件であった。目的とした胆管深部挿管・ドレナージが不能であった17例を対象とした。プレカッティングを10例に,経皮経肝的ドレナージを7例に施行し,合併症なく全例で減黄が可能であった。ランデブー法は,経皮的経肝的経路単独でのSEMS留置困難症例(ガイドワイヤーの誘導が困難)や内瘻化症例,繰り返す経乳頭的処置を要する症例,PTBD逸脱症例(合併症対策目的)の4例に施行した。比較的一般的な手技を用いた経皮経肝的経路併用ランデブー法は悪性疾患にのみならず,良性疾患に対しても施行可能で,臨床的に有用な方法と思われた。