日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
原著
上部消化管穿孔におけるCTを用いた腹水の定量的検討
─保存的治療開始時のリスク評価における有用性─
佐々木 律子唐崎 隆弘野村 幸博田中 信孝
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2015 年 35 巻 4 号 p. 383-388

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抄録
背景:近年,全身状態が安定した上部消化管穿孔に対して保存的治療も適応されている。一方で,保存的治療を開始した後に追加治療が必要となる場合もあるが,保存的治療開始時のリスク評価に関する報告は乏しい。方法と対象:2007年6月から2013年2月に上部消化管穿孔と診断され,保存的治療を選択された64例を対象とした。初療時に施行されたCTにおける肝表─横隔膜間の最大距離(肝表腹水)と3次元画像解析ソフトを用いて計測したDouglas窩腹水について,保存的治療開始後に追加治療が必要となるリスク評価に有用なcut off値を算出した。結果:手術を含む追加治療を要した症例は21例だった。肝表腹水≦5mm,Douglas窩腹水≦60mLをいずれも満たす場合は追加治療を必要とする確率が6%(2/33)だったが,いずれも満たさない場合は追加治療を要する確率が85%(11/13)であった。結語:CTで腹水を定量化することで,保存的治療開始後の追加治療の必要性につきリスク評価することが可能である。
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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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