2017 年 37 巻 3 号 p. 417-420
症例は46歳,女性。S状結腸癌による大腸閉塞に対して,経肛門的イレウス管による減圧術を施行した。手術待機中に心室細動(VF)による心肺停止となったが,除細動により心拍再開を得た。引き続き脳低温療法を施行したが昏睡状態にあった。経過中に腫瘍穿孔をきたし,ハルトマン手術を施行した。その後,神経学的後遺症なく回復した。術後5ヵ月目に,根治的肝切除と人工肛門閉鎖術を施行した。その後,異時性の肺転移に対して術後1年4ヵ月・2年10ヵ月で,肝転移に対して術後1年6ヵ月・2年4ヵ月で複数回の切除を要し,3年3ヵ月で切除不能の多発肺転移となるも,化学療法により初回手術から4年8ヵ月の生存を得た。VFによる心停止後ケア中に腫瘍穿孔をきたした進行大腸癌の1例を経験したので報告する。