腹部救急領域では,敗血症性DICに遭遇することが多い。基礎疾患の適切な治療と敗血症性DICの適切なコントロールが,予後を改善する。診療に際しては,敗血症性DICの病態に精通し,早期にかつ正確な診断を下すことが肝要である。敗血症性DICの病態で,重要なことは炎症と凝固の連関であり,HMGB1をはじめとするDAMPsの関与も理解すべきである。敗血症性DICの診断には,急性期DIC診断基準を用いるのがよい。近年,さらに鋭敏度と特異度を改善した日本血栓止血学会DIC診断基準2017が発表された。今後,本診断基準の腹部救急領域における使用頻度が高まり,敗血症性DICの治療成績がますます向上することが望まれる。