日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
特集:Complicated appendicitisの診断と治療戦略
複雑性虫垂炎に対する待機的虫垂切除の妥当性
原 敬介山田 岳史小泉 岐博進士 誠一松田 明久太田 竜横山 康行高橋 吾郎堀田 正啓武田 幸樹上田 康二栗山 翔吉田 寛
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 39 巻 4 号 p. 649-653

詳細
抄録

複雑性虫垂炎(以下,CA)に対する待機的虫垂切除術(以下,IA)は緊急虫垂切除術(以下,EA)より手術成績が良好だが,その中には逸脱症例が存在する。逸脱症例の治療成績からCAに対するIAの妥当性を検討した。2011年1月から2017年8月にCAと診断した165例を対象とし,EA,IA成功群(以下,IA-S),IA逸脱群(以下,IA-F)に分類し手術成績と入院日数を比較した。EA:95例,IA-S:53例,IA-F:17例だった。術後合併症率はEA:37.9%,IA-S:7.5%,IA-F:11.7%で,IA-SとIA-FはEAよりも低かった。出血量,手術時間ともにIA-SはEAより良好で,IA-FとEAは同等であった。総入院日数はEA:10日,IA-S:13日,IA-F:10日で,EAとIA-Fの入院日数は同等であった。IAは合併症率が低く,逸脱してもEAに劣らない。IAはCA治療の第1選択として妥当である。

著者関連情報
© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
前の記事 次の記事
feedback
Top