日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
鼠径ヘルニア術後21年目に発症した遅発性メッシュ感染の1例
前田 周良神谷 忠宏加藤 岳人平松 和洋柴田 佳久青葉 太郎
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2019 年 39 巻 4 号 p. 759-763

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抄録

症例は70歳女性。1996年に右鼠径ヘルニアに対してメッシュプラグを用いた根治術を施行した。2017年9月頃から右鼠径部の腫脹,発赤を自覚し当科外来を受診した。右鼠径部手術痕を中心に発赤,腫脹,圧痛を認めた。血液生化学検査では炎症反応高値を呈し,腹部造影CT検査では,右鼠径部腹壁に膿瘍形成を認め,回盲部腸管との連続性が疑われた。メッシュプラグと消化管との間に瘻孔を形成し発症した遅発性メッシュ感染と診断し緊急手術を施行した。腹腔内を観察すると,メッシュプラグと回腸が癒着し瘻孔を形成し,同部位に連続して皮下から腹膜前腔にかけて広がる腹壁膿瘍を認めた。瘻孔切除,回腸縫合,メッシュプラグ除去,腹壁膿瘍ドレナージ術を施行した。術後経過は良好で7日目に退院した。現在術後11ヵ月経過し,感染再燃やヘルニア再発の所見はない。術後20年以上経過して発症した遅発性メッシュ感染は報告がない。

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© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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