2021 年 41 巻 3 号 p. 159-162
症例は75歳,女性。胆囊総胆管結石による急性胆囊炎および胆管炎に対して内視鏡的切石後に腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した。術中に胆囊が穿孔し,腹腔内に胆石が落下したため可及的に摘出した。術後経過は問題なく退院したが,約2ヵ月後に発熱と炎症所見の上昇を認めたため再入院となり,CT検査で腹腔内の遺残結石が原因の肝膿瘍と診断した。経皮的ドレナージと抗菌薬による治療で軽快し,現在まで約2年間再燃なく経過している。術中の腹腔内落下結石により肝膿瘍をきたすことはまれであり,過去の報告例を総括して報告する。