2025 年 45 巻 3 号 p. 408-411
症例は63歳,女性。主訴は心窩部痛。救急外来で造影CTを施行したところ,十二指腸憩室後腹膜穿孔の診断となった。気腫像が後腹膜に限局しており腹膜刺激徴候も認めなかったため,絶食,補液,抗生剤,プロトンポンプ阻害剤,経鼻胃管ドレナージによる保存的治療を開始した。4病日の造影CTで膿瘍形成を認めピッグテイルカテーテルを用いてCTガイド下ドレナージを施行した。7病日に経腸栄養を開始したが増悪は認めず,16病日に退院となった。33病日に膿瘍は消失していたがドレーンアミラーゼ高値を認め,チューブ圧迫による膵液漏を疑いストレートチューブに交換した。交換後1日目に自然抜去を認めたが,問題なく41病日に退院となった。その後再燃なく経過している。十二指腸憩室穿孔に対し経皮的ドレナージを施行した症例はまれである。しかし,膿瘍腔が大きい場合は経腹腔ルートでのCTガイド下ドレナージも低侵襲な治療選択肢として念頭に置くべきである。