2025 年 45 巻 3 号 p. 412-416
Bag closure(以下,BC)は食パン袋などを留めるプラスチック製の留め具であり,内側に鋭利な角を有し,誤飲による消化管出血,腸閉塞,消化管穿孔などの報告例がある。症例は知的障害の39歳,男性。血便に対し施行した腹骨盤部単純CTで小腸内に石灰化像を認め,3D再構成像(以下,3D-CT)でBC誤飲による小腸異物と診断した。まず経過観察したが,6日後のCTで異物の停滞を認めたため,回腸部分切除を施行した。回腸壁全層がBC内側の角に挟まれ,内瘻形成を認めた。BC誤飲に関する既報の検討で,消化管穿孔を29%と高率に認め,BCは鋭的異物として早期の摘出を検討すべきである。本例では,3D-CTで形状より異物をBCと診断し,異物の停滞からBCが腸管壁を挟み込んでいると判断し,摘出術を施行した。消化管異物において,3D-CTは異物の形状特定,治療方針策定に有用である。