2026 年 46 巻 3 号 p. 472-477
胆囊十二指腸瘻は胆道系と消化管との間に瘻孔を形成する内胆汁瘻の1型であり,胆石の消化管内移行により胆石性腸閉塞やBouveret症候群をきたすことがある。治療の基本は通過障害の解除であるが,胆囊摘出および瘻孔閉鎖の適応については一定の見解が得られていない。今回われわれは,胆囊十二指腸瘻を有する2例において,腸管内胆石に対する治療後または保存的治療後の経過観察中に瘻孔の自然閉鎖を確認し得た。胆囊内遺残結石を認めず炎症が沈静化している症例では,瘻孔自然閉鎖を前提とした慎重な経過観察も治療選択肢の1つとなり得ると考えられた。