抄録
本研究は,小学校第3学年における生成AI導入初期の情報活用能力に関する指導が児童の学業的援助要請に与える影響を検討することを目的とした。生成AIの導入初期段階において,使い方のみ指導した統制群と,生成AIに関わる情報活用能力の育成を目指した学習指導を行った実験群とで,生成AIを活用して紹介文を作成する学習を行った。その後,学業的援助要請尺度を用いた意識調査と,生成AIの活用方法についての振り返りを行い,両群を比較した。その結果,実験群の方が「適応的援助要請(自分で問題を解決することを意図してヒントを求める)」の意識に関する平均点が有意に高く,体裁の確認や紹介文のブラッシュアップのために生成AIを活用していたことが示された。一方,統制群は「依存的援助要請(あまり努力せずに直接的な答えを求める)」の意識に関する平均点が有意傾向にあり,生成AIに内容を考えてもらう活用が見られた。