日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Print ISSN : 2186-9545
原著
早期離床を目指した甲状腺手術後の至適鎮痛薬の探求
大野 希西塚 永美乃宇留野 隆藤原 智恵彌永 美記渋谷 洋北川 亘長濵 充二杉野 公則伊藤 公一
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2016 年 33 巻 4 号 p. 259-263

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抄録

甲状腺手術後鎮痛薬としてペンタゾシン+ヒドロキシジン塩酸塩を使用し,術後3~4時間での安静解除を目指してきたが,覚醒不良,気分不快,ふらつきにより離床が遅延することがあった。至適鎮痛薬を探求すべく前向き比較試験を行った。ペンタゾシン+ヒドロキシジン塩酸塩(n=49)とペンタゾシン単剤(n=53)の間に,鎮痛効果,ふらつき,離床時間の差はなかった。ヒドロキシジン塩酸塩の併用は,悪心嘔吐を減少させた。アセトアミノフェン静注液(n=65)は,ペンタゾシン・ヒドロキシジン塩酸塩と同等の鎮痛効果を有し,悪心・嘔吐,ふらつきに差はなかったものの,離床時間は有意に早かった。2回目の鎮痛剤の使用は,アセトアミノフェン静注液で有意に少なかった。特筆すべき有害事象もなかった。早期離床を目指した甲状腺手術後の鎮痛薬として,アセトアミノフェン静注液は,第一選択となりえる。

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