2021 年 24 巻 p. 91-99
本研究は日本には駒川商店街のように中国人にとって魅力的な観光資源がたくさんあるのになぜ活用することができないのかについて価値共創マーケティングのアプローチで検討する。中国人観光客の立場で考察すると十分な成果は出ていないように見える。商店街が自分たちの価値観やこれまでの日本的なマーケティング戦略で実施していることに原因があるのではないかと考えている。本研究が採用した価値共創マーケティングは,顧客が生活時空間で決める文脈価値を起点に編成される。調査方法は,商店街でのフィールドワーク,中国人観光客への調査,商店街振興組合でのインタビューなどである。そして,中国人観光客をターゲットにして観光資源を商品化するためにはどんな打ち出し方をする必要があるかについて提示する。