日本食品保蔵科学会誌
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効果的な販売のための西条ガキ熟柿の包装と貯蔵
赤浦 和之板村 裕之
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2009 年 35 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

 カキ‘西条’熟柿の貯蔵性に及ぼす温度と包装の影響を調べた。収穫した‘西条’果実を0℃で数週間貯蔵した後,果実をエチレン処理し熟柿を得た。熟柿の硬度を判定するための新しい判断基準を用いた。すなわち,熟柿からヘタを含む果肉の一部を切除した後果実を縦に半分にカットしたとき,果実横断面と縦断面が形成する縁の崩壊がみられる果実を過軟化果とし,この過軟化果が出現しない最大の期間を熟柿の貯蔵可能期間とした。この基準により,熟柿の貯蔵可能期間は20,10および5℃では,それぞれ2,6日および10日あまりと判断された。有孔ポリエチレン袋個包装およびポリエチレン袋真空個包装により,5℃における熟柿の貯蔵可能期間は20日にも達した。真空個包装では熟柿の中心維管束が水浸状態になったが,異臭は認められなかった。収穫果実のエチレン処理前の低温貯蔵期間の長さは,熟柿の貯蔵性には影響を与えなかった。エチレン処理前低温貯蔵と個包装した熟柿の低温貯蔵を組み合わせることにより,年末まで途切れることなく熟柿を供給することが可能になる。

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© 2009 一般社団法人日本食品保蔵科学会
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