日本食品保蔵科学会誌
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HPLC-UV/FLD法を用いた清酒中フェノール化合物の一斉分析法の開発
髙橋 空良徳田 宏晴數岡 孝幸
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2022 年 49 巻 1 号 p. 37-43

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抄録

 清酒においてフェルラ酸や4-ビニルグアイアコールといったフェノール化合物は,苦渋味や燻煙臭としてその品質に大きく影響する。そのため,これらの化合物を汎用的な分析機器を用いて高感度かつ正確に定量することが品質管理上必要である。本研究では清酒の品質管理に貢献するために,紫外可視検出器および蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフィー(HPLC-UV / FLD法)を用いた,清酒中の主要なフェノール化合物8成分の一斉分析法を開発した。本法は揮発性フェノールの定量値が実際の含有量より高くなることを防ぐため,フェノール酸の分解が起きない温度条件下で行っており,前処理も不要である。検量線の決定係数(r2)は全てのフェノール化合物で0.9999~1.0000の範囲であり,良好な直線性が得られた。各化合物のピーク面積および保持時間の精度は,相対標準偏差(%)として3%および0.1%未満であった。加えて,定量限界値(LOQ)は官能検査における閾値程度であり,グアイアコール,4-ビニルフェノール,4-ビニルグアイアコール,フェルラ酸エチル,チロソール,バニリン酸,p-クマル酸およびフェルラ酸でそれぞれ14μg/ℓ,1.6μg/ℓ,2.6μg/ℓ,0.039mg/ℓ,8.9mg/ℓ,0.47mg/ℓ,0.18mg/ℓ,0.14mg/ℓであった。これらの結果は簡便で高感度かつ,正確な定量法が達成されたことを示しており,清酒の品質管理への貢献が期待される。

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© 2022 一般社団法人日本食品保蔵科学会
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