抄録
アルファルファもやしを18,23及び28℃で生育させて,生育度および成分の変化を調べた。その結果,アルファルファもやしはブラックマッペもやしと異なり,比較的低温でもよく生育し,栽培温度は23℃が最適であった。
成分の変化を測定した結果では,高温で生育したもやし程,タンパク質が分解して遊離アミノ酸になる量が多く,全糖および還元糖量の変化からも,高温程,分解生成反応の速いことが考えられた。β-アミラーゼ活性は高温程,高いことが認められた。しかし,フェノールと,もやしの食品的価値として重要な要因であるアスコルビン酸では,生育温度による大きな差は認められなかった。
23,及び28℃で6日生育させたもやしについて,1,6,20℃に貯蔵し,鮮度の変化を調べたところ,28℃生育より,23℃生育のもやしの方が,各貯蔵温度において鮮度の保持期間の長いことが認められた。