日本食品低温保蔵学会誌
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各種フィルムを用いたグリーンアスパラガスの包装貯蔵
伊藤 和彦樋元 淳一李 里特〓 利平
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1992 年 18 巻 3 号 p. 98-104

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抄録
グリーンアスパラガスを-0.5℃の温度条件下で7種類のフィルムを用いて包装貯蔵を行った。貯蔵実験に先だってフィルムの透湿度と気体透過度を測定した。
鮮度保持期間は無包装区に比較してフィルム包装区が長かった。透湿度の過大なフィルムを用いた場合は外観の劣化と糖含量の減少によって食味の総合評価値が短時間に低下した。一方, 気体透過度の少ないフィルムの場合は袋内空気が低O2, 高CO2状態になり異臭の発生が生じた。
これらの実験結果からグリーンアスパラガスの鮮度保持には透湿度が低く, O2透過度が70,000~80,000 (ml/m2 day atm), CO2透過度が260,000~290,000 (ml/m2 day atm) 程度のフィルムが最も適していた。
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