抄録
キダチアロエ, アロエベラおよびアロエアフリカーナの葉皮部および葉肉部の熱水およびアルカリ抽出画分について, 糖含量の測定およびマイトジェン活性試験を行いその活性物質の検索を行った。また, 抗腫瘍活性についても調査した。
(1) 熱水0.1M NaOHおよび0.5M NaOH溶液により抽出した画分のうち, 6画分がマイトジェン活性を示した。
(2) これら活性を示した6画分を除タンパクしたもののうち, キダチアロエ葉皮の熱水抽出非透析性画分 (KS-F2) およびアロエアフリカーナ葉皮の熱水抽出非透析性画分 (AS-F2) に強いマイトジェン活性が認められた。このことからこれらの活性は多糖部分にあることが示唆された。
(3) 糖含量は中性糖が最も多く, 次に酸性糖が多かった。タンパク質含量から, 活性画分は糖とタンパク質の複合体であることが示唆された.
(4) sarcoma180固型腫瘍に対する抗腫瘍活性は, 特に認められなかった。