日本食品保蔵科学会誌
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赤米澱粉の構造特性
大家 千恵子
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2000 年 26 巻 3 号 p. 139-143

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抄録

赤米とはえぬきおよびササニシキの澱粉のアミロペクチンの鎖長分布と官能評価を検討した。
1. アミロペクチンの鎖長分布より次のことが明らかとなった。
1) Fr. III/Fr. IIの値は赤米が3.6, はえぬき2.9, ササニシキ3.4であった。
2) 長鎖長中, はえぬきは平均鎖長60以上が19.0mol%と多くそれに対して赤米, ササニシキの平均鎖長は30~40が多かった。また短鎖長では3種いずれも10~20の鎖長の占める比率が最も多かった。
3) Fr. IIとFr. IIIの和の数平均鎖長は赤米24.5, はえぬき39.5, ササニシキ19.9となり, 赤米は3種の中間の値を示した。
2. 官能評価で赤米は, はえぬき, ササニシキに比べ評価が有意に好まれなかった.

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