日本食品保蔵科学会誌
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キダチアロエ, アロエベラおよびアロエアフリカーナのマイトジェン活性物質の化学構造解析
安田 和男堂ヶ崎 知格西島 基弘
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2000 年 26 巻 3 号 p. 145-152

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抄録

KS-F2およびAS-F2は除タンパク後もマイトジェン活性が強く認められたため, イオン交換樹脂カラムにより多糖の分画・精製を行い, それぞれの活性本体K-1およびA-1の化学構造を解析した。
1. ゲルろ過分析によりK-1およびA-1の分子量はそれぞれ約170万および約175万であることがわかった。旋光度およびIRスペクトルからK-1はβ結合, A-1はβ優位の結合であることが示唆された。また, IRスペクトルおよびカルバゾール硫酸による発色から, ウロン酸が存在することがわかった。
2. K-1およびA-1いずれもAraおよびGalを含有し, Ara : Galのモル比は還元によりGalの比率が増加したことから, ウロン酸はガラクツロン酸であることがわかった。
3. 部分加水分解後のTLC分析から, K-1およびA-1ともにAra-Araの結合様式が存在すること, Araおよびウロン酸は構造の比較的外側に存在することが示唆された。また, 構造の比較的Core (中心) に近い部分は主にGalにより構成されていることが示唆された。Core部分は, AraとGalから構成されていることがわかった。
4. GC-MSによりK-1およびA-1のいずれのCoreの部分からも1, 4-di-O-acetyl-2, 3, 5-tr1-O-methylarabitol, 1, 5-di-O-acetyl-2, 3, 4, 6-tetra-O-methyl galactitol, 1, 3, 5-tri-O-acetyl-2, 4-di-O-methyl arabitol, 1, 3, 5-tri-O-acetyl-2, 4, 6-tri-O-methyl galactitol, 1, 5, 6-tri-O-acetyl-2, 3, 4-tri-O-methyl galactitolおよび1, 2, 5, 6-tetra-O-acetyl-3, 4-di-O-methyl galactito1を同定した。

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