モチ米の性状と胚乳アミラーゼ活性について検討を行った。蒸米テスクチャーは, 試料米により硬さ, 付着性の強弱に差がみられた。また, 炊飯特性および粘度特性試験を用いた比較を検討し, 各試料米の差異を確認した。その結果, 膨張容積や糊化開始温度と蒸米テスクチャーとの間に相関がみられた。粘度特性試験中での生成還元糖の増加は, 胚乳アミラーゼ作用と考えられた。アミラーゼ活性染色より, 主要な4種のアミラーゼと3種の枝きり酵素活性バンドを確認した。試料米間で, バンドパターンと強弱で若干の差異がみられた。さらに調理条件であるpH7においてアミラーゼ活性を確認し, α-アミラーゼと枝きり酵素の活性量が試料間の差異としてみられた。それらの活性量と粘度の低下量との間に相関関係を認めた (p<0.05) 。胚乳アミラーゼ活性量はモチ米の特性を判断するひとつの指標になると考えられる。