Journal of Applied Glycoscience
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無水マルトースまたは無水トレハロースの結晶変換法による酵素包括粉末化
吉井 英文大橋 哲也古田 武Pekka Linko
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2006 年 53 巻 2 号 p. 99-103

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抄録
生理活性蛋白質の包括粉化は,蛋白質の安定化改善のために非常に重要な操作である.蛋白質溶液を無水マルトースまたは無水トレハロースのような無水糖に添加した場合,水分子は結晶水として糖に組み込まれる.そのため,糖質粉末内に蛋白質が包括される.本研究は,無水マルトースまたは無水トレハロースの結晶変換法による酵素蛋白質の包括粉末化特性について検討した.無水糖の結晶変換によって包括粉末化された酵素活性は,無水糖から含水糖への結晶変換速度に依存した.包括粉末化されたアルコールデヒドロゲナーゼの残存活性は,ヒドロキシル-β-シクロデキストリンを加えた酵素水溶液をアモルファス無水トレハロースに添加した場合高い包括酵素活性粉体を得た.
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© 2006 by The Japanese Society of Applied Glycoscience
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