澱粉科学
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活性炭による食品工場の排水処理に関する研究(第3報)
コーンスターチおよび製あん工場排水のカラム通水実験
杉本 勝之高木 正敏好井 久雄
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1973 年 20 巻 2 号 p. 64-69

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抄録
 1.粒状炭によるカラム通水実験の結果,コーンスターチ工場排水では活性炭A(溶液の精製,脱色用)とB(浄水用)を比較したが,原水のCOD1,000~2,000ppmの高濃度の範囲ではAが良好であった。コーンスターチ工場排水は粗蛋白質が多く,アミノ酸も多いので,そのまま活性炭処理するのは不適当であるが,排水中のSO2除去には適している。 2.原水のCOD1,600~4,500PPmの範囲で活性炭Aで処理した結果,製あん工場排水はコーンスターチ工揚排水より吸着がよかった。 3.COD約2,000PPmの原水を活性炭Aの重量の20倍量処理したさいのCOD除去率はコーンスターチ工場排水80.2%,製あん工場排水89.5%であった。 4.カラム通水実験と等温吸着(平衡吸着)の結果を比較した。前者の平均吸着量(mg/g)はコーンスターチ工場排水では後者の70~80%,製あん工場排水では約50%であった。
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