応用糖質科学
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乙euconostoc mesenteroides ATCC 12291株由来シュクロースホスホリラーゼの精製と性質および本酵素を用いた二糖の合成
北岡 久美子高橋 英樹原 耕三橋本 仁佐々木 堯谷口 肇
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1994 年 41 巻 2 号 p. 165-172

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抄録
 シュクロースホスホリラーゼをLeuconostoc mesenteroides ATCC 12291株から,疎水,イオン交換およびゲル濾過のカラムクロマトにより電気泳動的に均一になるまで精製した.本酵素の分子量は55kDa,等電点は4.0,至適温度は35℃,温度安定領域は40℃ 以下,pH安定領域は5.5~7.5であった.α 一D一グルコースー1-リン酸(G-1-P)からの転移反応での至適pHは6.5であったが,シュクロースからの転移反応では7.0を示した.G-1-Pからの転移反応ではD一フラクトース, D-キシルロース,L-アラビノース,L-ソルボース, L-リブロースが基質となり,シュクロースからの転移反応でもこれらは基質となった.両反応の二糖合成における平衡定数を比較したところ,シュクロースからの反応の方が高いことがわかった.その中でもシュクロースとキシルロースからのグルコシルキシルロシド合成が最も高い収率を示した.
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© 日本応用糖質科学会
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