応用糖質科学
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Bacillus stearothermphilus K-12481のサイクロデキストリナーゼの諸性質
安部 淳一中薗 修檜作 進
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1996 年 43 巻 2 号 p. 155-159

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抄録
 土壌から分離したBacillus stearothermophilus K-12481は菌体内に少なくとも3成分のサイクロデキストリナーゼを生産したが,そのうちの1成分を精製した.本酵素はダイマー酵素でありサブユニットの分子量は67,000,最適温度は60℃,最適pHは6.5であった.また,本酵素はα-サイクロデキストリンをβ-あるいはγ-サイクロデキストリンの2倍の速度で分解したが,グリコーゲンやアミロペクチンなどの高分子量の基質に対しては低い活性を示した.本酵素は重合度4から7のマルトオリゴ糖にもまた高い活性を示した.調べた中ではα-サイクロデキストリンが最も良い基質であった.すべてのサイクロデキストリンはグルコースとマルトースにまで分解された.
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© 日本応用糖質科学会
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