応用糖質科学
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Brevibacterium fuscum var. dextranlyticum由来イソマルトトリオデキストラナーゼの諸性質の再検討
水野 隆文松井 博和伊藤 浩之森 春英木村 淳夫本間 守千葉 誠哉
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1996 年 43 巻 3 号 p. 347-353

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抄録
 Brevibacterium fuscum var.dextyanlyticumが菌体外に分泌するイソマルトトリオデキスラナーゼは,デキストランからイソマルトトリオースを遊離させるexo型酵素である.本菌の培養条件を改良し,生産量を3.5倍に高めた.本酵素の遺伝子解析に必要な酵素化学的性質の検討を行うため精製を行った.硫安分画およびDEAE-Sepharose(2回),Bio-Gel P-100,ハイドロキシアパタトの各カラムクロマトグラフィーにより,SDS-PAGEで単一なバンドを示す標品を得た.本酵素の分子量はSDS-PAGEにおいて70,000Da,至適pHは7.5であり,pH5.5から9.0の間で安定であった.デキストランにおける本酵素のKm値は0.26mg/ml,V値は59.6μmol of isomaltotriose/min/mgであった.精製酵素による初期のデキストラン分解反応生成物としてイソマルトトリオースのみが認められた.アミノ酸組成およびN末端の配列についても解析を行った.
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© 日本応用糖質科学会
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