2025 年 67 巻 3 号 p. 293-305
河川堤防の設計,施工,維持管理は経験技術に基づくところが大きく,頻発する激甚洪水に対応すべく堤防の信頼性の向上と技術的・工学的な知見の集積が必要とされていた。そのため,堤防を対象とした体系的な技術の集積と工学的な知見の向上を目指して土木学会地盤工学委員会堤防研究小委員会が発足し,堤防に関する産官学の意見交換・情報共有の促進,地盤工学と水工学との連携の下で堤防に関する知見の共有化と技術の持続的発展,実際の河川堤防の事例をもとに行ってきた研究活動を紹介する。また,「堤防工学」の構築における課題の解決,浸透破壊の課題の発掘・解決のためには地下水学との協働が重要であることを述べる。