大学自己分析(IR―Institutional Research)には,一般に大きな期待がかけられる一方で,現実のIR組織は様々な困難に直面している.それは大学教育改革のあり方自体と密接に関わる(金子2011).大学教育改革はいまどのような点にたち,それがIRにどのような問題を投げかけているのか.本稿ではここ30年ほどの間のアメリカの事例を参考に,まず大学教育改革の中での大学評価,IRの役割を整理し(第1節),その背後にある二つの流れのダイナミクスを整理し(第2節),それと対比しつつ,日本の大学評価,IRの課題を検討する(第3節).