植物活性剤,化粧品原料等に利用されるフルボ酸は,日本の森林土壌中に含まれる有用な有機酸であるが土壌中に微量しか含まれておらず,これらの用途に利用するために海外から採掘された有限資源を輸入して国内で利用してきた経緯がある.こうした状況の中,日本の森林から間伐によって産出される木質資材と木炭等の生産過程で産出される有機酸を利用することによって有機物の縮合・重合を促すことに成功したことから,人工的にフルボ酸を高純度で量産化できるようになってきた.このように量産化されるようになってきたフルボ酸は,国内外での環境改善に利用されていることから,一般的なフルボ酸等の高分子化合物の解説と環境改善への利用について説明する.