沙漠研究
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小特集
気候変動の現状と将来~地球温暖化による水循環の変化~
鬼頭 昭雄
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2022 年 31 巻 4 号 p. 95-101

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抄録

人為起源の気候変動は多くの気象・気候に関する極端現象にすでに影響を及ぼしており,地球温暖化が進行すると極端現象の変化は拡大し続けるだろう.地球温暖化に伴う降水変化として,湿潤地域の湿潤化,乾燥地域の乾燥化といった空間的な集中に加えて,大雨の頻度と強度の増加と同時に無降水あるいは少雨の期間の増加も起こり時間的にも集中することが予測されている.IPCC土地関係特別報告書は,陸面と気候の相互作用を通した砂漠化や土地の劣化並びに土地に関するリスク管理と持続可能な開発についての最新知見をまとめている.そこでは,陸域の大部分は人間による影響を受けていること,土地は人類・生態系・気候システムにとって重要であること,気候変動は土地の劣化を悪化させうること,様々な要因が相互に作用して砂漠化に寄与していることなどを指摘している.本稿では,地球温暖化が世界の水循環に及ぼす影響,気候変動と砂漠化の関係について概説する.

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© 2022 日本沙漠学会
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