医療情報システムは危機管理に大きな役割を果たしていることは広く認められている.院内感染対策においては,マニュアルに基づき,MRSA, VRE, 結核,梅毒,HIV,HCVに関してシステムに蓄積された疫学的データを活用して感染を防御する必要がある.一方,患者情報は第三者から保護されるべきであり,この両立を図りつつ感染予防対策を遂行する必要がある.これらの必要性に基づきシステムの改修を行った.MRSAに関しては注意喚起のため,過去の検査で一回でも陽性であった症例は直近の検査結果にかかわらず患者情報基本画面では陽性を表示し続けるようにした.HIV検査ではプライバシーに配慮して陽性検査結果は画面では表示されないようにした.正確な情報開示と患者情報保護の両立は医療情報システムによってなされるべきであり,また,医療情報部として感染症コントロールチームに積極的に参加すべきであると結論した.