2001 年 21 巻 2 号 p. 181-188
日本医師会は,地域医療サービスの実態把握,医療政策情報や医療情報等の迅速な情報交換に全郡市地区医師会事務局が参加する医師会総合情報ネットワークの構築を推進している.そのようななか,組織全体の視点で,資金,時間,労力等の情報化推進リソースを効果的かつ効率的に利用するために,全国の郡市地区医師会事務局の情報化推進状況を把握することが必要とされている.
本研究では,平成10年11月の郡市地区医師会事務局の情報化進展状況を都道府県単位で評価を行った.また,その結果を平成12年7月における情報化進展状況と比較し,情報化が進んだ地域について考察を行った.その結果,各地域の情報化の進展状況には,それぞれの事務局の情報化に対する必要性および有効性の認識の相違,都道府県医師会の情報化支援等が影響していることが明確となった.