医療情報学
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無菌治療室への改修の病院収支への影響:7対1看護導入によるコスト増に関する検討
西浦 聡子柗浦 一小川 俊夫今村 知明
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2013 年 33 巻 2 号 p. 111-117

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抄録
 2006年の7対1看護入院基本料の導入後,7対1看護を取得する病院が年々増加している.7対1看護を導入した病院では入院基本料の差額による増収が見込まれるが,逆に人件費の増加による減収の可能性もあり,病院によってはこれまで以上に収益を上げる必要があると考えられる.このような病院では,新人やパート看護師への切り替えによる人件費削減も収益向上の方法ではあるが,高度医療を提供する病院においては経験豊富な看護師の確保が必須で,人件費増に見合った収入の確保が必要である.本研究は,600床規模の自治体病院の血液内科病棟における一般病室(15床)の無菌治療室への改修の収支を試算した.さらに,無菌治療室への改修による病院経営に対する影響を分析した.推計の結果,7対1看護の導入によって減収となるが,無菌治療室管理加算によって大幅な増収が見込まれ,病院全体の収支を大きく改善すると推計された.無菌治療室への改修と高度医療が提供可能な看護師の確保は,積極的な重症患者の受け入れによる患者単価の上昇と病床稼働率の向上,在院日数の削減などから,結果的に病院の収益につながることが示唆された.
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© 2013 一般社団法人 日本医療情報学会
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