2019 年 68 巻 2 号 p. 276-280
液体クロマトグラフタンデム質量分析装置を用いて尿中メタネフリン並びにノルメタネフリンの濃度測定法の基礎的評価を行った。同時再現性と日差再現性は4%未満で希釈直線性も良好な結果であった。尿マトリックス効果の影響も認められなかった。ポストカラム誘導体化法による高速液体クロマトグラフィーとの相関性は,良好であった(メタネフリン:y = 1.000x + 0.004,r = 0.994,n = 220;ノルメタネフリン:y = 1.014x + 0.017,r = 0 .992,n = 220)。この研究で,液体クロマトグラフタンデム質量分析装置を用いた測定法はルーチン検査において有効な方法であることが実証された。