医学検査
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病理検査におけるタスクシフト・シェアに関する意識調査―日臨技精度管理調査アンケートによる報告―
東 学古屋 周一郎石田 克成山下 和也浅野 敦滝野 寿
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2022 年 71 巻 3 号 p. 510-522

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抄録

2024年度より執行される『良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法などの一部を改正する法律』に先駆けて,病理検査の業務移管に関するアンケート調査を実施した。病理診断は,医療において最終診断を担う重責を果たすことから,その一端を臨床検査技師が担うことへの慎重な対応が求められる。一方で,国内における慢性的な病理医不足を解消するうえで,病理医から臨床検査技師への業務移管は大変有意義なことである。アンケート調査により,「業務移管について知らない技師が多い」と回答された施設は,575/1,058(54%)施設あった。切り出し作業の業務移管の準備については,498/745(67%)施設で可能あるいは準備を進めていると回答している。画像解析システムの導入やバーチャルスライド作製装置の導入は,国内においては普及していないことが明らかとなった。病理診断報告書の下書きの作成については,635/869(73%)施設で不可能と回答した。病理解剖補助については,599/1,018(59%)施設で病理医により実施されており,病理医が不在の場合には,517/706(73%)の施設が実施していない現状である。法律の施行を契機に,更なる医師とのコミュニケーションを図り,病理検査業務の見直しが進むことを期待する。

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© 2022 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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