2026 年 75 巻 2 号 p. 335-343
可溶性インターロイキン2受容体(soluble interleukin-2 receptor; sIL-2R)は悪性リンパ腫の診断補助や治療効果の判定に有用である。ラテックス凝集法による汎用機対応のsIL-2R測定試薬ナノピアIL-2Rは免疫グロブリンによる非特異反応が問題であった。改良された「(Nタイプ)ナノピアIL-2R:(N)Nanopia IL-2R(積水メディカル株式会社)」の基礎性能,酵素免疫測定法による「IL-2Rテスト・BML:IL-2R・BML(株式会社ビー・エム・エル)」との相関,相関に対する腎機能の影響を評価した。精密度,希釈直線性などは良好で,本試薬とIL-2R・BMLとの相関はy = 1.063x + 106.4とやや高値傾向だが相関係数は0.956と良好であった。3件の乖離検体を認め,希釈試験で1件の非特異反応が疑われたが,いずれもジチオトレイトール(dithiothreitol; DTT)処理にて測定値低下は認めずIgMの関与は示唆されなかった。腎機能によらず(N)Nanopia IL-2RはIL-2R・BMLより高値傾向で,その程度は腎機能により相違がある可能性が示唆された。本試薬は基礎性能,酵素免疫測定法との相関性は良好で,明らかなIgMによる非特異反応は認めず,また,汎用機対応試薬の為,診察前検査に対応可能であり日常診療への貢献が期待される。