2019 年 7 巻 2 号 p. 36-43
目的:慢性疾患を持つ在宅高齢者の災害時の治療継続に対する備えの実態を把握し、課題解決への示唆を得る。
方法:A県内の地域包括支援センターを利用する慢性疾患を持つ65才以上の在宅高齢者825人を対象に無記名自記式質問紙のアンケート調査を実施した。調査内容は基本属性と災害の備えの現状としての12項目である。分析方法は、記述統計、推測統計を用いて行った。
結果:調査の有効回答は、280人(有効回答率34.0%)であった。年齢により「薬中止時の影響の認識」、「薬名の認識」、「災害避難場所の認識」に有意な関連があった。独居、同居では、「災害避難場所の認識」に有意な関連があった。
結論:後期高齢者に対しては、「薬名の認識」に対する意識づけが大切である。後期高齢者や独居の高齢者に対しては、「災害避難場所の認識」ができるような関わりが重要であり、地域包括支援センターの果たす役割の重要性が示唆された。