日本看護科学会誌
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研究報告
パーキンソン病患者がもつ身体像
亀石 千園谷本 真理子正木 治恵
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2013 年 33 巻 2 号 p. 2_51-2_61

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抄録
目的:パーキンソン病患者への看護の新たな示唆を得るために,パーキンソン病患者がもつ身体像を明らかにすることである.
方法:入院中のパーキンソン病患者6名に看護援助を通してデータ収集を行い質的統合法(KJ法)を用いて対象者ごとの個別分析および全体分析を行った.
結果:全体分析の結果,パーキンソン病患者のもつ身体像は【対処方法が確立した身体】でありつつも,状態によっては【自分ではどうしようもない身体】であった.また,身体の状態が良いと【良くなるかもと期待をもたせる身体】でありつつ,その一方で【その時々で寿命や死を知覚する身体】である.そして,【試行錯誤を重ね探求し創造する身体】と自分だけでは生活できない【他者とつながりをもちながら生活している身体】の2つの身体像がこれら4つの身体像へ影響していた.
結論:パーキンソン病患者は,揺れ動く身体像をもち,その揺れ動きには核となる身体像が影響している.身体像形成の核へのアプローチにつながる看護援助の必要性が示唆された.
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© 2013 公益社団法人 日本看護科学学会
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