日本看護科学会誌
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原著
日本の病院における退院支援看護師の実践状況
―2010年と2014年の全国調査の結果を比較して―
戸村 ひかり永田 智子竹内 文乃清水 準一
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2017 年 37 巻 p. 150-160

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抄録

目的:本研究は2010年と2014年に全国調査を行い,退院支援看護師(DPN)の実践状況を明らかにすることを目的とした.

方法:全国の100床以上の病院に勤務するDPNに,2010年は819名,2014年は948名に質問紙調査を行った.調査項目はDPNの基本属性,DPNとしての実践能力(Nurses’ Discharge Planning Ability Scale:NDPASの得点)等.

結果:2010年はDPN461名(回答率56.3%),2014年は479名(50.5%)を分析対象とした.両年とも平均年齢は約47歳で,DPNの平均経験年数は2010年が2.5年,2014年が3.1年であった.また,2014年の方がNDPASの〈A.退院後のケアバランスの見積力〉の得点が高かったが,残り3つの能力の得点については両年で有意差がなかった.

結論:DPNによる支援の質を保証する為には,系統的・継続的な人材育成の必要性が示唆された.

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© 2017 公益社団法人日本看護科学学会
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