2017 年 37 巻 p. 464-472
目的:分娩後に骨盤周囲にさらしを巻く群(介入群)と巻かない群(対照群)では,産褥早期の骨盤周囲径測定値,腰背部痛の状況と腰背部痛による日常生活上の支障の程度について違いがあるのかを明らかにすることを目的とした.
方法:介入群45名と対照群37名に,妊娠末期,産褥1,4日目に骨盤周囲径測定と質問紙調査を行い統計学的に分析した.
結果:骨盤周囲径測定値は,2群間で差はなく,2群ともに妊娠末期の値より産後の値の方が小さかった.腰背部痛は,2群ともに各時期において6割程度の者が自覚し,痛みの程度に差はなかった.対照群では,産褥1日目に背部痛が発生する者が多かった.2群ともに日常生活上の支障については産褥経過とともに軽減していた.
結論:産褥早期の骨盤周囲径は2群ともに妊娠末期より減少したが,さらしを巻くことにより,さらに骨盤周囲径を減少させる効果は確認されなかった.産褥早期にさらしを巻くことは背部痛の予防に寄与すると推測された.