日本看護科学会誌
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原著
糖尿病をもつ高齢者の低血糖に関する語り
~テーマ分析による体験の探究~
川村 崇郎小松 浩子
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2019 年 39 巻 p. 227-235

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抄録

目的:低血糖は糖尿病患者の予後を左右する.本研究では糖尿病を有する高齢者が低血糖に関してどのような体験をしているのか探究する.

方法:1型あるいは2型の糖尿病を有し,研究参加に同意した日より遡って1年以内に低血糖を経験した65~90歳の高齢者13名に半構造的面接を行い,テーマ分析を用いてデータを分析した.

結果:4つのテーマと12のサブテーマが抽出された.4つのテーマは《コントロールがきかないもどかしさ》,《自己肯定感を伴う低血糖のコントロール》,《自己管理という心得》,《低血糖との折り合い》であった.

結論:高齢者は低血糖に関して負担感情のみではなく《自己肯定感を伴う低血糖のコントロール》というポジティブな感情を抱くことが見出された.高齢者は《自己肯定感を伴う低血糖のコントロール》と《自己管理という心得》を後ろ盾として,生活や価値観にもとづいて選択的に《低血糖と折り合い》をつけると考えられる.

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© 2019 公益社団法人日本看護科学学会
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