2020 年 40 巻 p. 386-395
目的:新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動尺度の信頼性と妥当性を検討する.
方法:尺度原案を用いて,新人看護師1,377名を対象に質問紙調査を実施した.項目分析,探索的因子分析,確認的因子分析,外的基準との相関,Cronbach’s α係数,再テスト法により信頼性と妥当性を検討した.
結果:341名を分析対象とした.探索的因子分析の結果,【看護技術習熟行動】【人間関係構築行動】【積極的学習行動】【他者からのフィードバック探索行動】の4因子20項目が抽出された.確認的因子分析の適合度指標はGFI = .902,AGFI = .874,CFI = .908,RMSEA = .062であった.Cronbach’s α係数は.73~.82であった.プロアクティブ行動尺度との相関係数は.49,看護師の職務満足度尺度とは.38であった.再テスト法の相関係数は.60~.67であった.
結論:新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動尺度の信頼性と妥当性は検証された.