日本看護科学会誌
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原著
看護師が多職種のエラーを指摘する行動に影響を与える要因の検討
岡本 悦子白鳥 さつき大橋 渉
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2020 年 40 巻 p. 403-411

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抄録

目的:看護師が多職種のエラーを指摘する行動に影響を与える要因を明らかにする.

方法:全国の特定機能病院に勤務する看護師1,834人に郵送法による質問紙調査を行った.問題指摘態度尺度,ノンテクニカルスキル等84項目を調査し,問題指摘態度尺度得点を目的変数,経験年数や職位などの個人属性とノンテクニカルスキル等の性格特性を分けて説明変数として重回帰分析を行った(強制投入法).

結果:質問紙の回収数は412部(回収率22.5%).重回帰分析の結果,看護師の問題指摘行動に影響を与える要因は,経験年数や職位よりも個人の性格特性であるノンテクニカルスキルの「アサーティブネス」(β = .34, p < .001)と「リーダーシップ」(β = .21, p < .001)でより強い影響が示された.

結論:看護師の問題指摘行動には,「アサーティブネス」,「リーダーシップ」などのノンテクニカルスキルが影響していた.

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© 2020 公益社団法人日本看護科学学会
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