日本看護科学会誌
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総説
「中堅看護師の教育力」の概念分析
宮部 明美鈴木 玲子常盤 文枝山口 乃生子大場 良子東口 晴菜
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2020 年 40 巻 p. 629-635

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抄録

目的:本研究は「中堅看護師の教育力」の概念分析を行い,その構成概念と定義を明らかにした.

方法:Rodgersの手法を用いた.データは医学中央雑誌Webを用いて「中堅看護師」AND「教育」を入力し,目的に合う文献31件を抽出した.

結果:属性は【看護実践モデル】【指導方略】【対人関係】【役割遂行】【問題解決行動】【自己研鑽】,先行要件は【看護の中核的存在】【キャリアデザインの認識】【成人学習者の特性】【組織支援体制】,帰結は【専門性の高い看護の提供】【キャリアデザインの促進】【成人学習者としての向上】【役割遂行の向上】を抽出した.

結論:中堅看護師の教育力とは,「現場における看護実践モデルとして,指導方略を用い,対人関係を構築して役割を遂行する中で問題解決に取り組むことで獲得する能力である.また,問題解決行動を繰り返し用いながら自己研鑽に努めることで向上できる能力である.」と定義した.

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© 2020 公益社団法人日本看護科学学会
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