2021 年 41 巻 p. 796-805
目的:本論は実務経験20年以上の熟達看護師とそれ未満の熟達前看護師の看護実践知に対する認識の差異について明らかにする.
方法:全国の看護師を対象に,彼らが看護師としてより良く働くために有用であると考えている看護実践知を同定するために,自由記述調査票を用いたインターネットによる全国調査を実施した.
結果:得られた自由記述をコーディングすることで,看護実践知に関する5上位カテゴリー,15カテゴリー,85コードが得られた.カテゴリーレベルのデータについてχ2検定した結果,看護実践知に対する熟達看護師と熟達前看護師の認識に差異が確認された.前者は看護師としての心掛けが重要であると考えているのに対し,後者は実践的なノウハウを求めていた.
考察:熟達前看護師に看護実践知を伝える際には,より良く働くための心掛けと同時に,彼らが直面している問題を解決するためのノウハウも併せて教える必要がある.