2023 年 43 巻 p. 194-202
目的:消化器内視鏡技師資格を持つ看護師のワーク・エンゲイジメント(以下WE)と自律性との関連を明らかにすることを目的とした.
方法:本研究はオンライン調査を用いた横断研究である.対象は消化器内視鏡技師資格をもつ看護師1,000人とした.調査項目は,個人属性,仕事の要求度,仕事の資源,内視鏡看護特性,日本語版ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度短縮版(以下UWES),自律性(看護の専門職的自律性尺度)とした.
結果:回収率は33.7%であった.WEを従属変数,個人属性,仕事の資源等を独立変数とし多変量ロジスティック回帰分析を行った.自律性はWEの高さに統計学的有意に関連していた(オッズ比1.04,95%信頼区間:1.02~1.05,p < .001).自律性が高く患者との関わりが充分であるときにWEが高まる交互作用がみられた(F,(1, 257) = 6.3, p = .013).
結論:内視鏡技師看護師のWEと自律性は強く関連することが示された.WEを高めるためには,自律性が高く患者との関わりが充分であることが影響した.