目的:看護職の経験学習を促進するリフレクションマッププログラム(RMP)を開発し,その効果を検証する.
方法:RMPはALACTモデルを基盤とし,ブレインストーミングから抽出したテーマや問いを配置した5段階プログラムとして開発した.RMPに参加した看護職を対象に単群前後比較の準実験研究を行った.RMP開始前と直後に看護師レジリエンス尺度や心理的ストレス反応尺度等を含めた質問紙調査を行った.研究倫理審査の承認を得て行った.
結果:260名のデータを分析した.前後比較では看護師レジリエンス尺度得点が有意に増加した.看護に対するモチベーション3項目,自己肯定感2項目,看護実践に対する困難感2項目の得点に有意差があった.心理的ストレス反応尺度得点が有意に減少した.プログラム評価は満足度や役立ち度等が7点以上だった.
結論:RMPはレジリエンスの向上や心理的ストレス緩和の効果があることが示された.